おいっす!HBFに参加したかった気持ちはあるが、盛り上げられずに終わるという恐怖に負けたライムだ。泣いても笑ってもこれが正真正銘最後のHBF、六勇士の健闘を大いに期待している。心躍る戦闘を間近に見る為竜戦姫からお借りした超弩級飛空母竜『アークダイナソア』、その背に観覧席を用意した。ベヒモスにも負けない巨体だから100人乗っても大丈夫!上空からのバトルビューは絶景の一言、もっと間近で見てみたい貴方には付属の飛竜がお勧め。ただし、操縦はセルフでお願いする。それでは最後の対戦観戦、張り切ってどうぞ!
竜の背に看板あり、熟読して頂戴。乱入の心得その1:戦闘への長期介入は控えよう。その2:やるなら一撃必殺でやられて帰ってくるように。その3:無視されて当たり前、拾ってもらえたらラッキー程度に考えよう。観戦の心得その1:飲酒は程々に、ここでのHBFは禁止。その2:どさくさにまぎれて不埒な真似をするべからず。その3:戦闘RPの解説や実況、感想は大いに結構。むしろ推奨。
ライムさーん、観客席の設営ありがとですよー!アタシの居るここ城門塔はなんつーかもう、ぶっ壊れそう〜(;´∀`)ですが最後の最後まで実況をやり切る覚悟ですよ(ぐぐっ巨大魔水晶による投影で、地上への中継も行っております。みなさま、どうぞお楽しみくださいね♪てなわけですがひとつだけ心配なことがあります!場所が場所ですから、ヘルハン国民のみなさんが勤務や会議室への行きかえりで、王城内にちらほら、出入りしているようなんですよね〜巻き込まれたら大怪我必至なわけですがその辺り、BF実行委員会では一切責任を持ちかねます!みなさん、自分の身は自分で守ってくださいね!
ふんふんと、眠っている陛下を部屋のドアの隙間から確認してから廊下を暢気に歩く。「さあて、そろそろ〜♪」そう言いかけた瞬間にそれは起こった。劈くような怒号と衝撃と何かが暴れる気配。「なんなのな!?」近場のテラスへと躍り出た視界に入ったのは巨大な何か。遠く城門付近に二つの影、地にベヒモスと空にアークダイナソア。ヘルハンプールに立ち込める「何か」がハルの背筋をゾクゾクと駆け上がる。「ハルさん!テラスから離れてください」動けないで居る腕を主であるサージェント、サージが軽々と掴んで引き戻すけれど、その目は今まさに飛び出さんとする気配に満ちていた。
「…なんなのな…」城門へと続く道を軍馬が土煙を上げて駆け抜けていく。その先に待つのはあの巨大な二つの影。人々が眠りについている平和な王都にまるで悪魔の呪いのように漂う気配にもう飛び出さずには居られない。主の止める間もなく、ハルはテラスから身を躍らせる。スピードを上げると見えてくる影、ベヒモスには近づけない。アークダイナソア目指して飛び上がると、そこには見知った影があった。その視線も城門に注がれていた。「何が起こっているのな!」ハルはダイナソアへと降り立った。
王宮前広場の泉の“水面”に寝そべって日報を書く。マユキ様にご報告上げる個所と、会議室に張り出す個所に印をつけて手帳を閉じた手が、ぴくりと何かに反応した。「?」金無垢の目を城門のほうへ。やがて聞こえてきた轟音に、がばっと体を起こす。「なんか来た! メイフィ!」近くに寄ってきた愛猫を庇うように片手で抱いて、座ったまま警戒の姿勢。しばらくして、吹き寄せてくる土煙を追い越すスピードで土砂が押し寄せてくるのが見えた。考えるより早く、水面に着いた手にぐっと力を入れる。来ないで、と念じて――応えた泉の水が持ち上がり、雪崩れ込もうとする土砂を押しとどめた。
誰かが戦ってる。非常事態だけど、なんか違う。だってどれも懐かしい気配ばかり。影が落ちて、はっと上を見上げたら巨大な生き物が飛んでいた。アークダイナソア。誰かが飛び上がって、その背に乗り込むのが見える。「。。。。どうしよっかなー?」ルナも上がってみようか、お堀のほうへ抜けようかそれとも泉の底の通路を通って向こうに行こうか。。。。ここにいればとりあえず逃げ道はいっぱいある。ちらりと主棟のほうを見て、その場に座りなおした。
王宮から狼煙が上がりました。魔法の心得がない方、自分の身が守れない方は即刻王城から退避してください!一時は怪獣大戦争になるかと思われましたが現在、ベヒモスは元の土塊に戻っています。どうやらシュアリー選手の術の産物だった模様。あれだけのものを操るわけですから、超高度かつ無茶な術であったようですシュアリー選手、いまや意識喪失状態に陥り、ヤヌス選手に運ばれています。そのお姫様状態に国内一部の腐女子が歓声をあげています。さて、一方のヤヌス選手ですが…なんかつぶやいてますので得意の読唇術で読んでみましょうか!?「金…金…」なんとアタシみてーなことをつぶやいてます!
未だ入城叶わぬヴォルフ選手の方から映像を投影してみましょう。アークダイナソアに搭乗の皆さまは上空からバッチリ丸見え状態ですねっわわっ!なんか今真っ赤に燃える剣が閃きましたよ!どうやらジュリア選手と一戦交えている模様。と…!現れた霧がひと形を成し…オウガデス選手だー!ヘルハンチーム、チャンス、ヴォルフ選手を仕留めるチャンス到来です!
「おお、ハルちゃん、良い所にきたな。」巨獣の暴れっぷりに上空からでさえ迂闊に近付けずにいた所だった。「着てすぐで悪いが、城門前の兵が結構やられてる。救護班として飛竜を連れて保護に向かってくれ。」介護天使が来てくれて助かった。「あっと、これも持って行ってくれ、戦闘には巻き込まれないように気をつけろよ。」渡したのは高性能軽量ハンディカメラ。「ついでに戦場カメラマンもよろしくな。」
次々に避難者が飛竜に乗りアークダイナソアへとやってくる。オウガデスが城壁を復元し、巨獣ベヒモスを土塊へと戻した。「おいおい、怪我まで無かった事に出来るのかよ。」地上を覗いて見れば、救護要らずで戦場カメラマンに専念するハルちゃんがいる。「あれだな、巨獣がいなくなってしまうと真下の戦闘は見辛いな、巨大魔水晶での映像で我慢するしかないか。」ここからはDollyさん、ハルちゃん、戦場からの活躍に期待するぞ。
暴走巨獣から眼帯親父が落下、城壁突破後、無茶苦茶噺家が全てを無かった事にし、侵入者に催眠術を掛け逃げし、半人半機親父へ向かう。催眠術に掛かった眠り姫シュアリーに、酔いどれ王子ヤヌスは兵士塔に避難、仲睦まじい二人に対し魔王マユキが茶々を入れに現れ火を放つ。闘志に火が付いた酔っ払い騎士は反撃に移るが・・・。一方、城門前にて野蛮美女が乱射親父と一悶着、そこへ笑えぬ噺家が現れるが、速攻受けて適わぬと見るや、腕白ジュリアに助けを求め、いざタンコブ親父との詰め将棋・・・。そんなところかな。
城門を見下ろす人影は、ライム=ライトその人。降り立つとすぐに声を聞いて安心する。「ライムさん!下のあれはなんなのな?なんであんな…」そこまでいうと眼下に目を凝らしドカバカと光る炎や風圧、土砂に兵士が見える。その中にはよく見知った姿。ドレッドをなびかせる美しい戦士と鋭い牙を持つ銀色の狼。「任されましたのな!…っと!」天使の治癒力を生かす事は喜び。ライムさんからひょいと預かった高性能軽量ハンディカメラもしっかりと受け止める。「了解ですのな〜」そう言って片手を上げると一匹の飛竜に合図を送る。翼を持つものはハルの友達、すぐに来てくれる。
ぎゃあと一声鳴いてすぐに近づいてくる飛竜に飛び乗るとライムさんに手を振る。「このカメラを通して細かい画像も送りますのな〜!ご指示があれば…ちーちゃんを使ってくださいのな!」使い魔ならぬ使い小鳥。いつも肩に乗せている丸い小鳥をライムさんへと遣わせる。ちーちゃんとは通じ合っている為ある程度の声が聞こえるはず。マイク・ちーちゃん。飛竜に城門脇の兵士へと近づくように頼むと手を振り上げる。「皆さん!早く逃げてくださいのな!」逃げられる程度までの回復魔法を振りまきつつカメラがガクンガクンゆれているが気にしない。見ると酔うかもしれないのでご注意を。
別に目の前の戦いが退屈な訳ではない。ここ数日少しばかりあるものの選定を徹夜でして居たため、少しばかり寝不足なのだ。戦いは全く持って目を離せない程エキサイティングで、次を一瞬でも見逃せないほど。派手に演出華麗に闘技を繰り出している。師匠レイラールの愛したHBFが展開されていた。この終焉の時になんと彩り鮮やかな豪傑たちが集った事か。とはいえ、何だかアレやコレやと再び混沌を極めている様…子…?銀髪の闇天使はアークダイナソアを頭上に見上げ、城主の部屋のテラスに在る。
小さく開いた窓の隙間から、主が少しばかり寝息を乱したのを認めたが再び規則的な呼吸になるのを確認。さすがヴォ様の兄上。それを認めると、この城のどこかで姿を隠しながら主の警護をしているであろう執事長の気配を確認し翼を広げ空へと躍り出る。――バチチチチ…ッ火花を散らし、両手の手袋に書かれた魔方陣から人が軽々乗れる巨大な白狼が2頭程飛び出した。1頭は地上のハルさんへ、1頭はルナリアさんへ。必要は無いかも知れないが、少女たちに万が一があってはなりませんからね。
さてソロソロ…例のものを…と。アークダイナソアへ上がりつつ取り出したのは、ビン底めがね。ええ、まあ…その何ですか、昔の戦いで左目の視力失くしましてね。時間が経ってほっといたら右目もド近眼になった訳ですよ。そんな訳で異界の「ベン・ゾー」ブランドのメガネを掛ける。んー…非常に…。非常に…。非常に?「あれ、なんかライムさんがいっぱい居ますよ」(それって度があってないんじゃないの?)
気の弱い方はどうか見ないでください。ヘルハン名物「漢」がその忌まわしい姿を晒しています!異常な圧力でジュリア、オウガデス両選手吹っ飛ばされた模様。魔水晶投影ではちょっと追うことができません。3…2…1、ハイ3分、漢獣化解除されます。ヴォルフ選手、通常状態に戻ったものの、コートの裾からチラ見えしてる生足が…(´ж`;)ォ・・ォェッ・・・さあ、一段落した城門前から、城門塔2Fに映像移してみましょう。ヤヌス選手とマユキ選手が睨みあっております。と!!ヤヌス選手、突進!マユキ選手かわせるか…ってちょ、ナニコレ!城壁がモリモリ抜けて…崩れーるーー!!!うああああ!
ううーん…これって、鐘の音…!?…はっなんと不甲斐ない!少々気を失っておりました!そしてこの感じ…誰かがグリーンノアってくれてます!美少女に違いありません!さあ実況再開!気付けばすっげー見通し良くなってます。てか、城門ありません!白い…石竜?這い回ってます。そして上空から…「ニ゛ャア゛ア゛ア゛ア゛!!!」でっかいニャンコです!名誉のためにこれだけは言わせてください!今のところ反則、つまり登録票にない技を発動させてる選手はおりません!ジャッジは公正です!ですが目の前に広がる光景はもうカオス!カオスです!。゜(゜´Д`゜)゜。
カメラ片手に飛竜を操ればあら不思議。つるんと滑るのが世の習いです。「あーれーのなー!」飛竜も「うそ」と言いたげに一声鳴くと、そこにフッサフサの白い狼が素早く身体を受け止める。ドスンと言うよりふわりと受け止められて体制を整えると、くう、と鳴く白狼はサージの使い魔と知る。「白狼!ありがとのな!で、これを…」ハルは自分のつけていたカチューシャを外し、リボンも取って小型カメラをつけて白狼の頭にスポッと取り付けた。じゃーん!中継車ならぬ中継狼〜!ハルは城門前を指差した。「行くのな!あの……」そこまで呟いて絶句する。
「…ど、どうして、のな?」意味が分からない。高速の構えから繰り出され消えて行く火球はヤヌスさんの前で落ちていくように見える。その向こうに、その火球を放つ人物を認める。「…ま、まーさん…?」その呟きが、ジャガーの雄叫びにかき消される。
崩れてくる塔をまるでものともせずに舞い降りる美しい獣。それがジュリア.さんだとは気づいてはいない。ハルは咄嗟に周りの兵へと魔法を振りまき、避難させるために魔方陣を張る。張りながら、カメラに向って叫んだ。「ライムさん!こちらハル!これは大変ですのなよー!」そう言いながら、コートの下のチラリが見えない位置で良かった。画像が一部乱れる場所があったらすみませんv
俺とサージさんは両手両膝を空母竜の背に付き、見たくはないものを見て吐いていた。…(´ж`;)ォ・・ォェッ・・その原因は中継狼から送られてきた映像、ヴォルフのコートの中身である。「なんじゃこりゃあ!!半人半機とは聞いていたが・・・ヴォルフよ、あそこもか!」俺は女性を中継者として派遣したのは間違いであったと悔やんだ。そう、ヘルハンの女性たちは皆、女傑である事を考慮していなかった。サージさんも目が悪い割にはしっかりダメージを受けている。HBFが続行してはいるが、中継は中断したい気分だったが、彼女たちを止めることは俺には出来そうにない。
魔核融合爆発がアークダイナソアの彼方上空で起こる。余波がこちらに及ばぬように緊急魔障壁が展開された。「おお、さすが竜戦姫の貸してくれた取って置きの竜、防御力も絶大だ。」だがその魔障壁を突き抜けてきたひとつの玉、見慣れたあの野郎の魔眼である。物言わぬ魔眼ではあるが、どこか満足げに見えた。「ふん、まあ善戦したほうだな、おつかれさん。」俺は魔眼を白い液体の詰まった小瓶に入れて、また巨大魔水晶へと向き直った。
「ジュリア.さんの生存を確認しましたのなー!」ハルさんからジュリア.さんの情報を得た。だが、未だヴォルフさんの安否はわかっていない。「まだ、死なないでくれよ、戦いの記憶がタンコブだったり、ズレズラだったり、露出狂まがいの格好などしか残っていないなんてあんまりだぞ。」しかもバトルフィールド外、城門前での戦闘で終わりだなんて、哀れすぎるじゃないか・・・。・・・それはそれとして、「Dollyさん、兵舎塔の戦闘はもう少しかかりそうかな?」
幾ら品質に定評のある「ベン・ゾー」ブランドでも見え難いものは見え難い。外して見れば、身体の右目は確かに視力は10センチ先も見えん。が、まあ、見える方法が実はなくも無い。メガネ装着時に10個程に華々しく飾られるように見えたヴォっさーの ア レ 。ライムさんはマトモに見ちゃったみたい。すごいダメージだ。私はある意味では分散されてたのでそれ程…でも…。ちょっとキタけど。さて、その「見えなくも無い方法」をとる。体力が下がってる今の私にはチョイと疲れるが折角のファイナルステージ。見届けたいじゃあないか。
一つ、心を沈める。冷たい湖に一番小さな縫い針を落とすように。――ふわりと視界が開ける。そこに飛び込んできたのは……。……意識薄く弾かれるジュリア.さんと…その肩にはヴォっさの…ボロボロのコート?…ちょ(;´Д`)…っまさか…マッパか、マッパなのか…!?だとしたら…。うわあ、すごい事に。
なんて凄まじくも、華麗で、過激で、苛烈で、熱き戦闘狂たちか。生きるか死ぬか、そうでなくては戦いはいけない。我が師、レイラール。ここに歴史上類を見ない程、鮮烈なるHBFが展開されております。きっと貴方は目を細めて笑ったことでしょう。私も今、笑っております。良い時代にこの方々と存在できた事に魂の底から感謝を。そして、戦闘の先頭を駆けてくれる乙女たちに感謝と祝福を。(デス師匠お疲れ様&おかえりなさい)
ああそっか「そういえばツアーのときに言ってた。。。。」ヴォル様、シュアリー様、ヤヌス様。ついて行きたくて、でも行かないことを選択した。その凍牙が向こうからやってきた。それはルナが憧れた初代の凍牙そのもの。それを迎え撃つのはかつての公国そのもの。壊れていく建物を見ながら、不思議と頭がぼんやりする。「それにしても埃っぽ、にゃ?」戦いとは別の場所で、魔法の気配がした。見上げた空から何かが近寄ってくる。白い雲のように空に映える白いふさふさ………
「サジ様の白狼さー!」躊躇するようにしながらも泉の水面に降り立った巨大な白い狼。伏せてもらって、ふかふかの頭を撫でていると戦場を窺うように、もう一頭白狼がいることに気が付いた。その背中には「ハルちゃ…」叫ぼうとしたそのとき、城門の二本の塔がぼろぼろ崩れていくのが見えた。塔の先端が倒れて、東西の塔の端を崩していく。後片付けという単語が頭に過る。飛んでくる瓦礫や土埃からは白狼が庇ってくれて事なきを得た。泉のあちこちからは水柱が上がった。
再び広がった土埃のなか、何かが飛び上がったのが見えた。目を細めながら見つめて、その正体を知る。あれはルナが大好きな。。。。「ジャガーさだ!」「ニ゛ャア゛ア゛ア゛ア゛!!!」「鳴いた!Σ」城門塔が全壊に近くなって初めて、戦闘がよく見えるようになった。状況はよくわからない。でもなんとなくわかった。なんとなくわかって、そして。白亜の獣と2人が消えた。もう何度めかの轟音。呆然と正面玄関のあたりを見つめる。もくもく上がる不吉な雲をしばらく眺めてから我に返って「あっ、ハルちゃは?」慌ててあたりを見回した。
誰かの声が聞こえた。「ルナちゃん?ど、どこなのな?!」声が聞こえた方向を見ると中庭にルナちゃんが白狼と一緒に見えて少し安心する。「るーなーちゃーん!」手を振ると魔方陣を張りながら兵を癒し、白狼に乗り戦場近くを駆けるともはや戦いは中盤に差し掛かり手を出す事はかなわない程の華麗。ヤヌス、シュアリー、ヴォルフ…オウガデス、ジュリア.、マユキヘルハンの誰もが一度はその名を耳にした事のあるだろう何れも一癖も二癖もある愛すべき公国を作り上げて来た猛者達。それが何故戦っているのかは後に残った味噌田楽で知る事となる。
それはおいといて。ジュリア.さんの咆哮にかき消されては音は届かず、目の前の美しい獣はきのこ雲を上げてその中へと消える。そして飛んでいく二つの影。「デス師匠?」消えて行く気配と共に何かが見える。その姿は見慣れたコートをなぜか肩になびかせるジュリア.さんの姿が確認でき来る。ライムさんにはされが伝わったようでよかった。「ライムさん、上からの方が見えるのな?」まだマユキさんとシュアリーさんの姿は確認できない。とりあえずハルはルナちゃんとの合流を目指し中庭へと向った。
中庭から聞こえるヴォルフの声にざわざわと体の奥底から何かが湧き上がる。『誰よりも強かった公国への忠誠心を、その牙を俺に見せろ』その声に、言葉に、眠っていた何かがのそり…と首を擡げた。これまでに無い歓喜とどす赤い興奮が互いを絡み合わせて私の中を駆け回る。手が震える。口元がつり上がる。思わず声が出る。――アーッハハハハハハハハ…!!!肩を震わせ、狂喜に歪んだ顔で天を仰ぎ響き渡る声。今まで誰も見たことが無い、聞いた事がない彼の姿がそこにあった。しかし、直近にヴォルフの放った『瞬殺螺旋光波』がアークダイナソアへ迫っている。
瞬きする間もなく『瞬殺螺旋光波』がアークダイナソアに直撃するが、僅かにその身を焦がすだけだった。「ふはは、この竜を誰の竜だと思っているのか!『瞬殺螺旋光波』など、俺には効いてもアークダイナソアには効かぬわ!」おいっす!他人のフンドシで相撲をとることに躊躇いなどない悪農民のライムだ。「やれ、アークダイナソア、俺の為に身を粉にして戦うのだ。」巨竜がブレスの構えをとる。ブオオオオオオオオオオォー大気を震わせ放たれる衝撃波のドラゴンブレス『滅死咆哮』がヴォルフを襲う。
攻撃を紙一重ですり抜け、翼を最小限に縮めアークダイナソアを蹴る。弾丸の速さで黒い矢と化したサージは地上のヴォルフ目掛けて一直線に落下していく。口元から光を放つエノクが流れ、脇に刺した野太刀に魔力が籠もる。背で『瞬殺螺旋光波』が弾け、次にブレスの気配。サージは構わず速度を上げ、銀色の隻眼に向かってけたたましい雷鳴を轟かせながら野太刀を抜いた。「ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオルフーーーーーッ!!!」大振りな分、避けられたら次がキツイ。予備動作も丸見えだ。中庭のヴォルフに雷を纏った野太刀が迫る。――瞬間『滅死咆哮』が地上を撃った。
買った喧嘩はどうぞ全力にて本スレの方へ投げ返してやってください☆御参加に感謝いたします〜
ルナちゃんへと近づこうとした瞬間、衝撃と閃光が白狼を襲った。物凄い衝撃と共にスカートの裾が燃え上がるのを魔法でかき消す。何が起こっているのな?ハルはさらに目を凝らしてその光景を見つめた…
「なんですかこの騒ぎは??」と、屋敷で働くものに尋ねてみた所・・・非常に気まずそうに「久々にHBFが開催されております。陛下へも招待状を預かっていたのですが、また永い眠りに入られたのかと・・・」「・・・そうですか。ありがとう。せっかくのお誘いに申し訳無い事をしてしまいましたね今からでも皆様のご活躍を見に行くとしましょう。」急ぎ仕度をして応援に向かうセーラーでした。
(セーラー様だーっ)
(すれ違い人生…!!)
巨大ベヒモスで王城に乗り付けたヴォルフ、シュアリー、ヤヌスの凍牙三傑これに対抗するヘルハン防戦組はマユキ、オウガデス、ジュリア。ベヒモスから落下したヴォルフを残し、シュアリー、ヤヌスが城内へ入ると、待ち受けていたのは難敵オウガデス。しかし戦闘開始前にベヒモス召還で疲弊したシュアリーはここで早くも昏倒。オウガデスの魔界獣によって金銭欲に取り付かれたヤヌスは役立たずになったシュアリーを抱えひとまず城門塔の親衛隊室に逃げ込んだ。運命のいたずらか、城門塔へ偵察にやってきたマユキ。二人の間に緊張が走る…
城門前では異変に気づいて駆けつけたジュリアと未だ城門をくぐれないヴォルフが、剣戟と射撃の死闘を繰り広げる。そこへ現れた敵を失ったオウガデス。ジュリアと共闘しヴォルフを圧倒。さすがのヴォルフも防ぎきれず『漢獣化』で窮地を切り抜けるのだった。同じ頃、城門塔のヤヌスとマユキは目にも留まらぬ剣と魔法のぶつかり合いを演じていた。後退しつつマユキが魔法に乗せて放った小刀がヤヌスの身体を切り裂いていく。なおも只管前へ突進するヤヌス。勝負の均衡は目覚めたシュアリーによって破られた。彼は風を読み正確に己の位置を知らせることでヴォルフにマユキを狙撃させようと試みる…
ヴォルフの義眼が遥か彼方のシュアリーの唇を読む。応じて狙撃砲を放ち、反動で吹っ飛ぶヴォルフに真横から巨大な影が襲い掛かる!城門塔は崩壊し、闇夜に鐘楼の鐘が鳴り響く…それは共闘してなおヴォルフを仕留められぬ歯がゆさに耐えかねたジュリアが展開したストーンカの秘儀。ジュリアの操る巨大な石造ジャガーが狼を文字通り「喰らう」。ジュリアの奮闘にオウガデスも応戦抵抗するヴォルフもろともジャガーの体内に入り「強制終了装置ガメオヴェア」を発動。オウガデス自爆。この場の勝者はジュリア。しかし彼女は闘争心にとりつかれた己を恥じ残されたヴォルフのコートを抱いて涙するのだった…
城門塔のマユキは今や絶体絶命。ヤヌスの目潰しで視界を失いヴォルフの狙撃によって脚を折られシュアリーの槍がその心臓を狙う!勝負を捨てたマユキが思うのはただひとつ「賊の排除」。公国の守護者たる己の命を賭して全魔力を開放マユキは周囲を巻き込む巨大な衝撃波の中心に居た…周囲をも飲み込む衝撃を『漢獣化』で凌ごうとするヤヌス。しかし王に襲い掛からんとするその身体に鋼の強さが宿ることはない。『漢』とは王を護る英霊の魂の具現化であったのだ…ヤヌスは最後の力を振り絞り愛用の仕込み槍を投げる。それは後を任せるシュアリーへのメッセージだった。
半人半機のヴォルフはしぶとく生きていた。四肢の一部も全ての衣服も失った凄まじい姿でかつての職場、外務執務室に戻ると全義肢のメンテナンスを完了させる。それは申告外の武器は使用できないというBFルールからの逸脱。ヴォルフはルールブックを自らの手で破りすてすべての人々へ宣戦布告の言葉を叫ぶ…城門塔ではシュアリーがなおも衝撃波に圧倒されていた。持てる力の全てを乗せた一撃をマユキへ。「神・突・撃」ただ前へ。愚直なまでに前へ。それは倒れたヤヌスの得意とする型なのだった…
ジャッジが刻限を告げる。オウガデス、ヤヌス、マユキは戦闘不能ヴォルフ、シュアリーは申告外の武器・技使用のため失格残る選手はジュリア一人そこまで告げたところでヴォルフの無差別攻撃が城門塔、観戦席である上空のアークダイナソアにまで放たれた!今、ヴォルフ捕縛のためにすべての公国民が立ち上がる。Sagentがアークダイナソアからヴォルフに斬りかかる!ライムがドラゴンブレスを放つ!百戦錬磨のヴォルフはブレスを相殺、斬撃を義手でやり過ごすが突然現れたインタバル渾身の脳天チョップをまともに喰らい、たんこぶを増やすのだった。
衝撃波の中、シュアリーは咄嗟にマユキを抱え吹き飛ばされていた。堀に通じる中庭の泉から北棟、騎士の間へ到達マユキに応急処置を施していると、ルナリアが現れた。シュアリーは自分の目的が「調べもの」であることを告げるとルナリアを連れ、図書館棟へ向かうのだった。一方その頃、ジュリアはメイド達の介抱を受けて目覚めた。その身は秘儀を展開、全生命力を使い果たしたことによりLv200の最強老婆「寿理婆」へと転生を遂げていた。溢れる闘志を抑えきれない寿理婆は飛竜を駆ってシュアリーを発見。シュアリーの使い魔、黒虎のキィエを挑発する。
シュアリーたちを先へ逃がし、高レベルの戦いを繰り広げた使い魔キィエと寿理婆。しかしこの最強婆に敵う者は恐らく地上に誰もいない…弄ぶようにキィエを屠った寿理婆は再び武器庫を目指す。伝説の最重火器「ドライバーオメガス」を求めて。その頃、寿理婆がオメガスで仕留めんとするヴォルフはアークダイナソアの上で屁をこいていた。全弾発射、漢獣化でSargentを放り投げる。もう誰にもヴォルフを止めることはできない…遂に全方位に向けて瞬殺螺旋光波が放たれるそう思われた瞬間、ヴォルフの姿は光に包まれた。ほぼ不死身のヴォルフの唯一最大弱点、雷撃の魔法が炸裂したのだ。
「やっぱ兄さんには勝てなかったか」ヴォルフが受け取れとばかりに書状を投げつけたその相手は、ヘルハンプール建国王、セーラー。隣にはSargentが密かに救い出し介抱したマユキの姿。書状を認めたセーラーとマユキはその場にくずおれるヴォルフを残し、王宮へと歩き始めた。その頃、ハルエリエは城門近くで懐かしい人に出会っていた。妃殿下ナノカ・コールシード。「あ、ハルちゃん。 てか、お城とか壊れてるけど どうしちゃったの?」ヘルハンプールのいちばん騒々しい夜が明けてゆく。
あらすじ☆10はこれからです。アタシもどうなるか知らないけど、もう戦闘は終わりーー。たぶん、これからセーラー陛下の復位の式典が始まるんじゃないかな?式典が行われるのは王宮「騎士の間」国中の皆さま、どうぞお気軽にお集まりください。あ、王城内、ちょっと瓦礫が多いから気をつけて…後で海苔貼り貼り築城しないとだねー。
隠居してれば、なにやら騒がしい。ん、鎖に扉に黒羽?なんでひっぱる?・・・・なんかなつかしい人たちが暴れてるじゃないか皆元気なようだな。出遅れたのが悔やまれるが・・・最後のパーティーには間に合いそうか。倉庫の食材在庫に、ミックスジュースのルーレットに・・・まぁ全部もってくかな
残り3日ということころで、来たよ!伝説の喫茶店主が!ライゼルたま、まぢでぎりぎり、だけど間に合ってるヨーーー!!!アナタが来たからには復位パーティーでは美味しかったり阿鼻叫喚だったりする食べ物が出てくること確定だね☆さーみなさま、スレ移動、スレ移動♪ ↓【HBFOF】「騎士の間」セーラー陛下復位式【ENDING】http://www.i-koc.com/03-4-4.htm?mid=14518